読んでいる「本」

理事長 吉田 弘美

お恥ずかしい話ですが、近頃とんと表題に「医」とかついた本を読んでいません。代わりに「職場」とか「組織」とか「経営」とかの文字が付く本が周りにたくさんあるのに気づきました。その中でも経営に関しては、名誉院長の肝いりでもある「ドラッガー」に「松下幸之助」の本が多いです。ドラッガーは「経営の父」と呼ばれ、松下幸之助は「経営の神様」と呼ばれています。お二方とも重複する点も多々ありますが、決定的に違うのがここです。松下幸之助は「事業とはまっとうにやれば、まっとうに儲かるもの」としているのに対して、ドラッガーは「経営者によるマネジメントこそ利益を出して事業を伸ばすためには必要。普通に売買しているだけでは、事業とは、そもそも儲からないものだ」というところです。私は神様の方に賛成。でもドラッガーが日本に生まれたら多分、神様の言葉になると思います。なぜなら、やれ地震だ、台風だと、環境変化の激しい場所ではドラッガーのようでは対応が難しいからです。

ただ同じような内容の話も多々あります。たとえば「目立たない仕事に組織のレベルが表れる」。当たり前のことです。でもこれがなかなかできない。だからこそ、ここを見るとその組織のレベルがわかる。扉の開閉は静かに、なんて小学生でもわかることですが、これがなかなか出来ない。病に伏せる人が大勢いる病院なのにね。忙しいからとか急いでいるからとか何かと理屈をこねて、説き始めます。こうしてやりたくない仕事をたらい回しにしては、職場でお互いの信頼関係など生まれるはずはありません。こうして、相手に対する心配りを欠いた状態を放置していけばやがて、組織は野放図となり朽ち果てるでしょう。今日の自分の仕事は終わったと言って帰る人は悲しい人です。職場は人と人とのつながり、小さな社会です。就業時間内はたとえ一人、机にあってもみんなは、そこにいてくれていることで、とても安心してくれているのです。そんな、みんなの思いを蹴飛ばして帰る人って人でしょうか。「人間の大地」でサン・テクジュペリも言っているように人間の最高の贅沢は人と人との結びつきです。この言葉、若いころから知ってはいましたが、この頃さらにしみじみと心に沁みてきます。私は、なんだかんだあっても一緒に働いてくれている人たちにとても感謝しています。そして、幸之助は、入社一日目に家族に対して「とてもよい病院(会社)だと思うから、頑張ってやってみたい」そう言えることが大切だと言っています。そう言われるように、早くなりたいものです。

最後に自分は人とは違う特別、または特別になりたいと思っている人を見ると亡くなられた、俳優の高倉健のこんな言葉を思い出します。
「富士山は神々しく偉大で立派だけど、淋しいぞ、富士山は」


(白帝ニュース平成28年6月)


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