医療機能評価受審を終わって
院長 井上泰弘

先月医療機能評価の更新を受審しました。今回で3回目の更新となります。私にとっては院長として初めての受審で、やはり今までの立場と違ってかなり緊張もし、頭の痛い部分もありました。
ここで医療機能評価についておさらいをしておきましょう。医療機能評価は財団法人日本医療機能評価機構が行うもので平成9年から始まりました。これは病院がきちんと運営され、医療があるレベル以上で行われているかを調べるもので、組織や人材が整っているか、安全対策や患者サービスがきちんと行われているかなどが調査されます。
公的な調査としては立ち入り検査や実地指導がありますが異なる点があります。その一つは評価調査者(サーベイヤー)と呼ばれる人たちが数人来院して「訪問審査」と呼ばれる審査を行うことです。この訪問審査は一日半から二日ぐらいをかけて病院の隅々を回って調査するもので、医療があるレベル以上で行われる体制にあるかをハード、ソフトの両面から視察します。調査者は診療・看護・事務それぞれの担当に分かれておりいずれも病院で指導的立場にあった人が一定の教育を受けて任命されます(ちなみに私もサーベイヤーの資格を持っております)。この訪問審査の準備が大変で、膨大な数の書類やマニュアルを整備しあるいは施設の不具合を是正し、会議や委員会を整えなくてはいけません。通常業務をこなしながらのこの仕事はスタッフにはかなりの負担です。こうして十分の体制を整えて訪問審査の日を迎えるのですが、どんなに準備していてもたくさんの問題に指摘を受けます。そして数週間ののちに中間結果が届くのですが、一度で審査に合格したことはほとんどなくて、何か改善しなければいけない点(要改善事項)が出てきます。これをクリアーしないと認定がもらえないわけですが、経験豊富なサーベイヤーの鋭さには驚かされることもしばしばです。今回も我々の気づかなかった重要な欠陥を指摘されて冷や汗が出ることもありました。
このような大変な苦労をしてまで医療機能評価認定を受け続ける理由はなんでしょうか。
認定を受けた病院はそれを掲示したり宣伝してもいいことになっています。しかし認定病院に患者さんが殺到して収入が上がったなどという話は残念ながら聞きません。病院にとっては負担の割には大したメリットはないという意見も多くあります。
私は病院にとっての一番のメリットは「病院を外の目から客観的に見てもらえる」ことだと思っています。病院というのはいろんな専門家の集まりで、患者さんとご家族だけを相手にしてごく閉鎖的な空間での仕事がほとんどです。自然に考え方・やり方が独善的になりマンネリ化しやすい。なかなか外からの批判を受け入れることが出来にくいものです。しかし医療機能評価では医療の運営面に限ってとはいえ、様々な角度から病院を客観的に批判してもらえます。このような経験は病院を成長させてくれるものだと思っています。もちろん問題もあります。この評価では医療のアウトカム(結果)や医療レベルそのものを判断しないこと、書類やマニュアルにこだわりすぎること、サーベイヤーの個人的な意見・資質に大きく左右されることなどです。このような問題点はありますがその点を踏まえつつ、今後も病院を改善していく取り組みを続けたいと思っています。

(白帝ニュース平成25年12月)


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