看々学々 ~看護のこころ~  これからの精神科看護は? 
教育部長 末続 なつ江

平成16年に厚生労働省が国の施策として「入院中心の医療から地域中心の医療へ」と方向を打ち出し早10年が経ちました。
しかし、社会での設備、施設、受け入れなど十分とはいえないのが今の現状です。
臨床に目を移してみると社会的入院や長期入院の患者さんが多く見受けられます。 
そこで臨床での看護師の役割を考えた時、今のままの看護でよいのかと自問自答しています。
精神の看護を実践していく過程において、ベ-スとなる看護理論はドロセア・E・オレムの「セルフケア理論」や、看護教育の指導者として、ナイチンゲ-ルに次いで世界にその名が知られているヴァ-ジニア・ヘンダ-ソンの「基本的欲求と基本的看護の構成因子の14項目」を使用しているところが多いようです。当院もそうですが。
オレムの定義づけによると、セルフケアとは「個人が生命、健康、安寧を維持する上で自分自身で開始し、遂行する諸活動の実践である。」そしてセルフケアは「自分のために」と「自分で行う」と言う二重の意味を持ち、人は自らのセルフケアについて責任と権利があると述べています。
また、看護をヒューマンサ-ビスともみなしています。別の表現をするならば、看護とは自分自身のセルフケアニ-ドを充足できない時に、直接的援助を与えると言う事になります。
しかし、これは介入や関わりを多くするという事ではないのです。
患者さんの健康な部分を拡大させ、自立へ導き、社会へ戻れる看護に結び付けていくことなのです。つまり、個々の患者の回復段階に応じた、個別性のあるその人に適する看護を提供する事になります。
その為には、以前より言われている多職種によるチ-ム医療を充実したものにする事がとても重要になってきます。
そのチ-ム医療の中で、看護としては受身的な看護から、どのようなアイデンティティ-を持ち、主体性のあるどのような看護を展開する事が質を向上させる事に繋がっていくのか、看護も変化していかなければなりません。
今、臨床においてマンパワ-が不足している事は否めませんが、だからこそ、どの患者さんにどのような看護を提供する事が適切なのか、看護師の総合的な判断や専門的な知識、技量が問われます。
新しい治療が導入された時点で、その治療に看護師としてどのように関われば患者さんの看護に還元できるのか、興味や関心を持ち臨床に臨むことも必要です。
しかし、何よりも大切なのはウィリアム・オスラ-も述べているように、看護師として優しく、丁寧であり、投げかける言葉には思いやりが込められたものでなければならないということです。その一つ一つの言動や行動を含めた看護が、精神科の課題である早期退院支援に結びつく事が出来るように。

(白帝ニュース平成25年8月)


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