今年の5月15日
理事長 吉田 弘美

今年も5月15日に無事、桜桂会の学会を執り行うことが出来ました。関係者の皆さん本当にご苦労様でした。そして、ありがとうございました。学会は内容だけでなく職員の動きが私にはとても気になります。普段見ることのできない動きを見せてくれる人が沢山います。そのどれもがはっとさせられるような動きです。皆、様々な才能を持っているんだ・・・と、私はただただ感心させられるだけでした。そうした発見は私にとってとても楽しいものです。
今年の特別公演は副理事長の高沢先生の計らいにより外部から講演者をお招きすることが出来ました。富山県の砺波市で「ものがたり診療所とナラティブホーム」という終末期医療を手がけておられる、佐藤伸彦先生に講演していただきました。いやぁ~、みなさん泣いていました。あんなに涙した、講演は初めての体験です。中島みゆきの「糸」をバックグラウンドに高齢者の方の様々な日常風景が流れるんですから、無理もありません。佐藤先生がとりわけ焦点を当ててみえたのが、「食」でした。「先生とこ連れて来たら食わせてもらえると、思って。最後に鮎が食べたいといっとる。」「ああ、いいよ、食わせてやるよ。」なんて会話がでてきました。「食」、病院では様々な食事を提供しています。病気別の食事、普通食、少し前の言い方だと「きざみ食」なんてものもありました。現在では「嚥下補助食」などとも言います。ようは形を原形としてはとどめず粉々にしたものやそれをもう一度、かためたものです。佐藤先生のお話だとほとんどの人はこうしたものやエキスが入っただけのものでは満足してもらえないそうです。ほんのちょっぴりでも構わないので、健常な時に食べていたそのままでないと満足していただけないそうです。それを食べてもらえるよう、先生はありとあらゆる方法を駆使してみえました。高齢者と向き合うとき医療であれ、介護であれ、この「食」というものを、もっともっとクローズアップしていかないといけないと思います。その一環で、私も、もう一度「嚥下」の勉強を始めました。皆さんにそれを伝達できるのには、もう少し時間がかかりそうです。しばらくお待ちください。
昨年の11月17日、みぞれまじりの雨の中、「ものがたり診療所とナラティブホーム」を訪問することが出来ました。築もまだ新しいとてもきれいな施設でした。地元の農協と本当にいい塩梅のコラボレーションで運営をされているのに感心をしました。(後で伺った話ですが、広報と営業をする専属の職員がちゃんといるそうです。)印象に残っているのは、「立っているものは親でも使え。」ならぬ、「立っているものは医者で使え。」が「ものがたり診療所」の合言葉だと、佐藤先生は話してみえました。おかげで移動用の風呂桶まで掃除しなくちゃあいけない時もありますと、笑ってみえました。「糸」の歌詞ではありませんが、縦の糸が先生で横の糸が職員となり、とても優しい天鵞絨(ビロード)を織りなしていたように思えました。最後に、佐藤先生は呼ばれても「どうしたの」などとは聞きません。「どこ」とは聞きます。そしてすぐにそこへ、とんで行かれます。困ったから呼ぶんでしょ。どうしたかは、早くそばに行って聞けばいい・・・何もできないかもしれないけど、早く職員を、そして患者も安心させなきゃあ。という事だと思います。
ここには医者がいました。

(白帝ニュース平成25年7月)


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