看々学々 ~看護のこころ~

教育部長 末続 なつ江

東日本大震災が発生したその時、偶然にも私は横浜南病院4階病棟に出張しておりました。長く続く非常に大きな揺れと停電に背筋が凍る思いを体験いたしました。
“患者さんは大丈夫かしら”と思う間もなく病棟スタッフは患者さんのベッドサイドへ飛んで行かれました。繰り返し揺れが襲う中、“大丈夫ですよ!大丈夫ですよ!”と声と笑顔と安心を必死に提供しようとするスタッフの姿がありました。また、直ちに別のスタッフにより危機対策の話し合いがもたれ、対応方法が迅速に練られておりました。危機管理が構築・訓練されていること、患者さんの安全を一番に考慮した行動が取られている事などに感心し、自然災害の経験が無い私は、この体験から多くを学び活かさなければという思いを強くしております。
ところで私たち医療者はそこに“病む人”がいて心や知識や技術を生かす事ができます。
いまは患者さんの人権や尊厳、さらに倫理的な配慮なしには医療も看護も成り立たない時代です。いかに患者さんの思い・希望・要望・期待に沿っていけるか、短い関わりの中でも私たち看護者の言動や、行動が与える影響がいかに大きい事かを理解しておかなければなりません。
ジョンズ・ホプキンズ大学医学部内科教授であったウィリアム・オスラーは「平静の心」という書物の中で「あなた方看護職は様々な観点から評価を受けるであろう」と看護師に関する若干の問題点を挙げています。「家族はかけがえのない大切な命の世話を、赤の他人に委ねなければならず、私たちの技能や手順に身を委ねる事となる。それは大きな試練の一つだといえるかもしれないし、精神的苦痛を与えるかもしれない」とも述べています。何時の時代にあっても看護の基本的な部分は変わる事はなく、患者さんへの気配り・適切な言動と患者さんのプライバシーの保持・励ましや親切さ・痛みや不安への思いやり・そして明るく機敏な動作が基本になります。患者さんを御預かりしている私たちは患者さんの日々のケアーや会話を通して、患者さん、ご家族の思いをより深く理解しようとする努力が必要です。
医療が高度化し業務が煩雑になってもそこにいるのは病める人と手助けをする私達医療スタッフ、1日でも早く社会への道を歩いてもらいたいと思う私たちがいれば、私たち自身のあり様が大切な要素かもしれません。自分の看護や自分の心を振り返り、時に修正して見る事も必要だと思います。さらに選ばれる病院となるために。

(白帝ニュース平成23年8月


∵ポータルページ
∵メニューページ(index)
∵更新履歴(新着順)
∵病院概要
∵外来受診案内
∵外来診察週間予定表
∵入院案内
∵お知らせ一覧
∵基本理念と基本方針
∵理事長・院長紹介
∵Read me(白帝ニュース)
∵交通案内(地図)・送迎バス時刻表
∵写真で観る犬山病院
∵職員募集(採用情報)
事業者/産業保健関係の皆様へ
∵インターンシップ2017
∵各施設の案内
∵院内写真ビュー(Google)
∵お問合せ(E-mail)



愛知県犬山市塔野地字大畔10

精神科・神経科・内科・循環器科・消化器科・皮膚科・歯科

Copyright© Inuyama 医療法人 桜桂会 All rights reserved.