パニックになる…誰が?

理事長 吉田 弘美

震災後、色々な言葉が情報として乱れ飛んでいます。「風評被害」「想定外」「パニック」など、ここ数ヶ月で本当に多くの聴き慣れない言葉が使われてきました。それぞれの言葉に気になるところは結構あるのですが、その中でも「パニック」について少し考えてみたいと思います。
「パニック・PANIC」はそもそも牧羊神が仕事を怠けて昼寝をしているのを妨げられ、訳もわからず大騒ぎをする事です。これはディズニー映画「ファンタジア」に実に良く描かれています。(クラシック音楽が苦にならない方はぜひ一度、御覧になってください。) つまり自分の眠りを妨げた原因がわからずに大騒ぎする。情報が無いから不安に駆られ訳もわからずに大騒ぎするわけです。
なのに国やマスコミは情報をコントロールするようです。理由はパニックになるから。…だそうです。パニックの原因は情報不足なのに情報を与えない。我々国民は完全に「愚民」扱いです。こうした情報の統制を医療で行ったとしたらどうなるでしょう。正しい情報で無いというのは簡単に言えば「嘘」だと言う事です。病状が深刻なのにパニックになるからという理由で「なんとも無いですよ。大丈夫ですよ。すぐに良くなりますよ。」と言ってみたところで。嘘はどこかでほころびが出るものです。一時は、それでも良いでしょう。しかし、それが嘘だとばれた時にどうなるか。パニックを回避しようとして、発した嘘により我々は本当に大切なものを失います。それは医療従事者と患者との信頼関係です。これが失われた時の辛さは、私が言うまでも無く、皆さんも身にしみて感じている事と思います。信頼というものは短時間で構築されにくいものであり、また一度これが崩壊するとその復帰は絶望的に難しいものだということも皆さん身にしみて感じていることでしょう。
国やマスコミはこれをしてしまった訳です。パニックをコントロールするためについた嘘の代償がとてつもなく高いものだといつ知るのでしょう。「愚民」といえども「心」に「頭」はあるのです。それにパニックにならなくて世界から賞賛されているのが日本人でしょう。国やマスコミの方がパニックになって嘘をついたのじゃあ、ないでしょうか。そう考えてしまうのは私だけでしょうか。
少しの勇気を持って現実と向き合い、今できる限りの最善を尽くせば良いのだと思います。そのためにもパニックなんかを起さなくて良い言葉があるではありませんか。
「人間万事塞翁が馬」という。

(白帝ニュース平成23年6月)


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