宗教の起源 ??

副院長 井上 泰弘

先日「宗教心」について考えさせられる貴重な経験をしましたので、その話をしましょう。
ある夜寝床に入って少したってから急に腹痛と吐き気が襲ってきました。トイレで少し戻してからもお腹の鈍痛は治まらず、結局その夜はほとんど眠れずに朝を迎えました。翌日も腹痛が続き全身がだるくて起き上がるのも大変です。やむなく仕事を休み家人に運転させて近くの総合病院を受診しました。
まだ開院前でしたが救急の窓口で申し込むと幸いにすぐに診察してもらえました。それでも胃の鈍痛と不快感は続いているものですから待ち時間はソファでずっと横になっていました。他の患者さんが心配そうに声をかけてくれたりします。腹部のレントゲンと採血、超音波検査と進んでどれも「異常なし」最後の先生の診察でも「大したことなさそうですね」という結果でした。痛み止めをもらって帰りましたが帰宅して横になってもまだ腹痛が治らず、寝ていないので頭はぼうっとしていますし体もだるく気分はイライラしています。
しかしそのうちにふと「イライラしていてもしょうがない。大した病気ではなさそうだし、それにちゃんとした病院でてきぱき検査や処置をしてもらった。日本の医療制度のおかげだ。ありがたいことだなあ」と考えてみました。「感謝の気持ち」になったわけです。するとどうでしょう。あれほどしつこかった腹痛がすうっと治まってきたのです。そのあといつの間にか眠ってしまったようで目覚めた時にはかなり楽になっていました。夕方には柔らかい食事を少量口にすることができ、翌日は何とか仕事に復帰できました。結局は軽い胃腸風邪だったようです。
この体験は私にいろんなことを考えさせました。なぜ「感謝の気持ち」を持ったとたんに痛みが和らいだのでしょうか。それまでも痛み止めは飲んでいましたがはっきりした効果もなく何時間もたっていましたので薬の効き目と「気持ち」が偶然一致したとも思えませんでした。一番の可能性は気分が安定したことが病状にいい効果を与えたということです。つまり「感謝の気持ち」→「気分の安定」→「痛みが取れ睡眠がとれる」という効果です。
世界中のあらゆる宗教が神様や仏様に「感謝」することを勧めていますが、これは教義上の理論や何とかという前に何かわけがありそうです。人間は昔から「感謝の心」が心を落ち着かせ、感情を穏やかにし、それどころか「健康にもよい」ということを知っていたのではないでしょうか。
というわけで今回の経験で私が考えたことは「感謝の心」には「精神を安定させる」「鎮痛作用がある?」「眠りを良くする?」「抗うつ効果がある?」「免疫力を高める?」などの効果があるのではということです。それでは、と私も一応は医者なのでこれを治療に応用できないかなどと考えます。病院内に教会を建てる?観音様を祀る?一日5回お祈りをする?…いやいやそんなことよりも一所懸命お世話をして患者さんやご家族に「感謝される」のが一番だ…という平凡な結論に達したのでした。

(白帝ニュース平成21年9月)


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